理事長のコトノハ ■ Vol.12

海外公演

公演を日本でやっている時。
ぼくらの作品を観て、笑っている子どもたちを観察しても…。
どの子が、この前の算数のテストが100点で、どの子が0点だったのか?
ぼくらには、わかりません。
どの子が、かけっこが一番で、ビリかなんて、わかりません。
公演を中国でやっている時。
すっごくお金持ちの通う町中の学校も、とびっきりの田舎の農村の学校にも行きますが…。
どちらの子も、同じ場面で笑いころげて、同じ場面で同じように興奮し始めます。
ですから、どこへ行こうと、ぼくらの前では、子どもたちは平等です。
東南アジアの国境沿い。麻薬の名産地、ゴールデントライアングル地帯に行った時。
こんな話を聞きました。
「子どもといえども、ここでは、働かないといけません」
「中には、麻薬を大人たちに売って、生活している子もいるのです」
でも、ぼくらの前では、みんな、ピッタリ等しく笑っていました。

ひたむきに芝居を観ている子どもは、とにかく面白い。
なにしろ、一所懸命なのですから。
その姿は、ぼくら大人を、とっても、愉快にしてくれます。
やがて、こう思う大人もたくさん、いらっしゃるのではないでしょうか?
「あ~!俺も、子どもの頃こうだったのかなぁ~?」
やっぱり、子どもは希望です。

決して、恵まれているとはいえない九州の地で、たくさんの皆さんに助けていただきながら育ててもらった私たちは、おかげさまで、どんなところへでも出かけていって、芝居をする力を、いつの間にか蓄えていたようです。
この10年。アジアの、とても恵まれているとは言えないところで頑張って生きている子どもたちも、私たちの作品を、一所懸命観ています。

この活動は、永く九州の劇団の仕事として続けていきたい。と、思います。
おかげさまで、熱い気持ちを持った若いメンバーも、頑張っています。
これからも、みなさん、私たちの海外公演を、これまでのように、見守ってください。
そして、これからも、応援よろしくお願いいたします。

篠崎省吾
2014/06/17